
もつ鍋はお店で食べるもの、と思っていませんか。実は圧力鍋を使えば、かたいもつも短時間でぷるぷるに仕上げやすいんです。
ただし、いきなりスープで煮込むのは少し待ってください。おいしさを左右するのは、もつの下処理と、野菜を入れるタイミング。ここさえ押さえれば、家でも居酒屋のような一鍋が楽しめますよ。
圧力鍋でもつ鍋を作る前に知っておきたいこと
圧力鍋がもつをぷるぷるにする理由
もつの魅力は、やわらかい赤身と、ぷるんとした脂の食感です。一方で、普通の鍋で長く煮ると、やわらかくなるまでに時間がかかり、スープの水分も減りやすいもの。
圧力鍋なら、鍋の中を高温・高圧にして、もつの繊維を短時間でほぐしやすくなります。目安は、圧力がかかってから弱火で15分ほど。機種によって加圧時間や水分量が異なるため、取扱説明書の表示も確認してください。
もつ鍋に向く具材と切り方
基本の具材は、牛もつまたは豚もつ、キャベツ、にら、にんにく、唐辛子です。ここにごぼう、もやし、豆腐、きのこを加えると、食べごたえも香りも増します。
キャベツは大きめのざく切り、にらは5cmほどに切るのがおすすめです。圧力調理では野菜が崩れやすいので、キャベツやにらは最初から入れず、もつをやわらかくしてから加えるのがコツですよ。
圧力鍋を使うときの注意点
圧力鍋には、入れてよい量の上限があります。もつや汁を詰め込みすぎると、蒸気の通り道をふさいだり、吹きこぼれたりするおそれがあるため、鍋の容量や食材の上限を必ず守りましょう。
加圧中は、ふたを無理に開けてはいけません。火を止めたあとも圧力が残っていることがあるので、自然に圧が下がるまで待つか、機種の説明に従って安全に減圧してください。
臭みを抑えてぷるぷるにする、もつの下処理
まずは水洗いで表面の汚れを落とす
購入したもつは、まずたっぷりの水でやさしく洗います。脂や血のような汚れが残っていると、仕上がりの香りに影響するため、表面を軽くもみ洗いするような感覚で十分です。
洗いすぎて脂をすべて落とす必要はありません。ぷるぷる感のもとになる脂まで取り去ると、もつ鍋らしいコクが弱くなってしまうんです。
下ゆでにはねぎの青い部分と生姜
鍋に洗ったもつを入れ、かぶるくらいの水を注ぎます。そこへ、ねぎの青い部分と薄切りにした生姜を加え、沸騰してから5分ほど下ゆでしてください。
浮いてきたアクや余分な脂を取り除いたら、もつをざるに上げます。ゆで汁はそのまま使わず、もつを軽く水洗いして、表面に付いたアクを落とすとすっきりした味になりますよ。
下処理済みのもつでもひと手間を
「下処理済み」と書かれた商品なら、必ずしも長い下ゆでは必要ありません。ただ、においが気になる場合は、さっと湯通ししてから使うと安心です。
下ゆでを長くしすぎると、脂が抜けて食感が固く感じられることもあります。ぷるぷる感を残したいなら、短時間の湯通しと、圧力鍋での本調理を分けて考えるのがポイントです。
味が決まる絶品スープの作り方
基本はだし、しょうゆ、みそ、にんにく
4人分の目安として、だし汁または水を700〜800ml、しょうゆを大さじ3、みそを大さじ2、酒を大さじ2、みりんを大さじ1ほど用意します。鶏ガラスープの素を少量加えると、コクのある味わいになります。
にんにくは薄切りかすりおろしを1〜2片分、生姜は少量。唐辛子を加えると味が引き締まりますが、辛さが苦手なら輪切りを少なめにして、食べるときに追加する方法もおすすめです。
しょうゆ味とみそ味、どちらを選ぶ?
すっきり食べたい日は、しょうゆを中心にしたスープが向いています。もつの脂とキャベツの甘みが引き立ち、最後まで重たくなりにくい味です。
寒い日や濃厚な味が好きな日は、みそをやや多めに。みそは最初からすべて入れず、半量を圧力調理後に溶き入れると、香りが残りやすくなります。
スープは少し薄めに仕上げる
圧力鍋で煮込むと、もつや野菜からうまみが出ます。最初から濃い味にすると、煮込んだあとに塩気が強く感じられるため、スープは少し薄めに作っておくのが安心です。
仕上げに味見をして、しょうゆや塩で調整しましょう。もつ鍋は具材からも味が出る料理なので、最後のひと口までおいしくするには、味を足す順番が大切なんです。
圧力鍋で作るもつ鍋の手順
材料を切って、もつを先に加圧する
材料は、下処理したもつ400〜500g、キャベツ1/2玉、にら1束、にんにく1〜2片、だし汁700〜800mlを目安にします。ごぼうや豆腐、もやしを加える場合は、鍋の容量に合わせて量を調整してください。
圧力鍋にスープの材料、もつ、薄切りにしたごぼうなどを入れます。ふたを正しく閉めて中火にかけ、圧力がかかったら弱火にし、15分ほど加圧しましょう。
減圧後にキャベツとにらを加える
加圧が終わったら火を止め、圧力が安全に下がるまで待ちます。ふたを開けたら、キャベツ、にら、もやし、豆腐などを加え、ふたをせずに数分煮てください。
キャベツは少ししんなりする程度で十分です。煮すぎると甘みがスープに出すぎたり、食感がなくなったりするので、食卓で温めながら食べるくらいがちょうどよいと思います。
仕上げの薬味と締めまで楽しむ
器に盛ったら、白ごま、粗びき黒こしょう、輪切り唐辛子を好みで散らします。香りを足したいなら、刻みねぎや柚子こしょうもよく合いますよ。
締めは、ちゃんぽん麺、うどん、雑炊がおすすめです。スープが煮詰まっていたら、だし汁を少し足して味を整え、麺やご飯を入れて最後まで味わいましょう。
圧力鍋でもつ鍋を作るときのよくある質問
Q1. もつは牛と豚のどちらが向いていますか?
牛もつは脂が多く、ぷるぷるした食感と濃厚なコクを楽しみやすいタイプです。豚もつは比較的あっさりしていて、みそ味のスープや根菜ともよく合います。
初めて作るなら、商品パッケージに「鍋用」「下処理済み」などの表示があるものを選ぶと扱いやすいでしょう。脂が気になる場合は、下ゆでの時間を少し長めにして調整してください。
Q2. もつがまだ固いときはどうすればよいですか?
加圧時間が短かった、もつの部位が厚かったなどの理由で、固く感じることがあります。その場合はスープの量を確認し、ふたをして再度数分加圧するか、通常の火加減で追加加熱してください。
ただし、加圧時間を一気に長くしすぎると、脂が抜けて食感が変わることもあります。まずは短時間ずつ様子を見ながら、やわらかさを確認するのが安全です。
Q3. もつ鍋は圧力鍋だけで最後まで作れますか?
もつをやわらかくする工程は圧力鍋が得意ですが、キャベツやにらまで一緒に加圧する必要はありません。野菜を後入れにすると、色や歯ごたえを残しやすくなります。
つまり、圧力鍋は「もつを短時間で煮込むため」に使い、仕上げは普通の鍋として楽しむ方法が向いています。電気圧力鍋の場合も、機種の調理モードや加圧時間を確認して作ってください。
圧力鍋でもつ鍋をおいしく作るポイントは、下処理、薄めのスープ、具材を入れる順番の3つです。もつを先に加圧し、キャベツやにらはあとから加えるだけで、ぷるぷる感と野菜の食感を両立しやすくなります。
最初は基本のしょうゆ味で作り、次はみそを増やしたり、薬味を変えたりしてみてください。短時間でもしっかり煮込んだ味に仕上がるので、忙しい日のごちそうにもぴったりですよ。

